ほけんがせいかつのシゴト

保険代理店のつぶやき


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ブレーキアシストシステムによる自動車保険割引が保険代理店に与える影響は?

最近、自動運転装置が付いた自動車が続々と販売されるようになりました。もうすぐ手を離しても勝手に目的地に行ってくれる車も出てくるんでしょうね。

 

保険等は関係ない事ではありますが、そうなるとタクシーの運転手や運送会社のどらーバーの仕事が無くなってしまうのではないかと心配になってしまいます。

 

でも、保険代理店で働く我々にとっても無関係ではありませ。

  

現在でも、ブレーキアシスト装置が付いた車が当たり前のように走っています。これか車を買う人の多くは、ブレーキアシスト装置を付けるのが当たり前のようになるでしょうし、その内、標準装備になりそうな勢いです。

オプションで付けても10万円~25万円ほどですから、事故を起こすことを考えれば安いものではないでしょうか。

ただ、車種やメーカーによっても性能差やグレードがありますから、ブレーキアシスト装置が付いているからといって万事安全とはいきません。軽自動車についている装置と1000万円以上もする車の装置では機能そのものが違うでしょうから。

 

とは言え、事故が少なくなることは間違いがないでしょう。

 

皆さん、運転中にちょっとよそ見したり、ナビゲーションシステムに気を取られてしまって前方の車に追突しそうになってヒヤリとした経験をお持ちだと思います。

実際に追突事故を起こしたこともあるでしょう。

10~15km/h程度で停止している車に追突しても、車の修理代が外観の損害以上に高くかかった、と感じられた方も多いのではないでしょうか。バンパーの交換だけで住めば、5~15万円ほどでしょうが、バンパーを固定している金具類やフレーム、また、最近の車はワゴンタイプが多いため後ろドア(ハッチバック)にもキズやヘコミがついてしまうこともあります。そうすれば、板金も必要となりますからあっという間に20万円~30万円ぐらいの修理代がかかるのです。

任意保険からは対物賠償でこの修理代と、代車を使っていればその代車費用もが支払われます。自分の車も車両保険で修理しなければいけません。こちらも金額的に同じぐらいかかるとすると、1つの事故で40~50万円が保険金として支払われるのです。

町中を走っていると時々追突事故直後の人が警察と現場検証しているのを見掛けます。このような小さな追突事故は日常茶飯事なのです。

 

特に、近年高齢者の事故が多く、その中でもちょっとした運転ミスや不注意による事故が多くなっており、一方で若者の車離れや都心部で車を持たない人が多くなってきたため、保険料収入が少なくなって、保険会社も最近までは保険料を高くする傾向にありました。

 

しかし、これらの小さな事故が減少することにより保険金の支払いが少なくなることは確実です。

そこで近い将来、ブレーキアシスト装置がある車の保険料を下げようという話も出てきています。そう言えば昔はABS(アンチロックブレーキシステム)割引やちょっと前まではイモビライザー割引がありましたよね。

ブレーキアシストシステムも保険金支払い軽減に役立つと判断されれば(もうされていますが)保険料割引の対象項目に追加されます。

ただ、このシステムについての割引は一概に判断できないようで、車種、メーカー、グレードにより大きな差があるため全装置搭載車同率割引というわけにもいかないようです。

保険料率を算定する期間が「損害保険料率算定機構」という機関ですが、その判断が待たれるところです。

 

このように、保険料が下がる話になると、とても良い事のように聞こえます。

勿論、良い事なのです。事故が減るということはとても良いことですから。

 

ただ、我々のように損害保険料から手数料収入を得ている保険代理店にとっては実は複雑な心境なのです。なぜなら、同じ仕事をしているのに単純に収入が減るという話ですから。

自動車保険をメインにしている保険代理店は死活問題ではないでしょうか。

これから数年先を見据えて対策をたてる必要があります。

 

保険会社の営業マンに話を聞いていると、やはり、自動車保険料が1割~2割減るとなるとかなり大きな収入源になると言っていました。しかし、保険会社全体としてみれば、支払う保険金も少なくなると予想されますので収支としては大きな減収にならないかもしれません。

 

自動車修理工場も少し仕事が減るかもしれませんね。

 

ただ、保険代理店も保険料が下がったら下がったままの案内をするわけではありません。これを機に今までよりも補償内容を厚くする提案をしていくでしょう。

 

どんなにブレーキアシストシステムが一般化されても、自動運転車が多くなってきても、事故は起こりえます。スピードを出しすぎればブレーキアシストシステムも役に立ちませんし、自動運転車でも目の前で飛び出してきて人を回避するのは難しいですし、全ての車が自動運転車にならない限り、横から車が突っ込んでくるかもしれません。

原付やオートバイが自動運転になる日は見えてきませんし、自転車も走っています。事故の原因はそこかしこにあります。事故が0になる日が来るのでしょうか?

 

損害保険は「もしもの為」の保険です。一生使わずに済む人もいます。

しかし、自動車保険ほど使う確率が高い保険も他にはありません。つまり、多くの人が自動車保険によってトラブルを解決しているのです。

当たり前のように事故の相手と示談交渉をし、工場とやりとりをする。これらを自分でやっていけるでしょうか?

そう考えると自動車保険は大事だなと思います。ちょっと高い気もしますが・・・。