分譲マンションで入るならどこの保険?
前回の続きになりますがマンションの火災保険について。
入居説明会には販売会社はもとより、銀行、管理会社、司法書士やインターネットなど一斉に業者が集まって手続きを行います。その中には火災保険を案内する代理店も参加しています。
融資をする銀行ほ当然ですが、販売会社、管理会社にとっても、購入者の皆さんには火災保険には入っていて欲しいと思っています(時々、マンションには火災保険は要らないと言うツワモノの販売員がいらっしゃいますが)。
前回も書きましたが、確かに火事による被害の可能性、損害の規模は其ほど大きく無いかもしれませんが、水濡れ事故は共同住宅の宿命ではないでしょうか。その損害は火事に匹敵します。
だからと言う訳ではありませんが、やはり火災保険は入っておくべきでしょう。
ここでお薦めするのが、入居説明会で案内される火災保険です。
おおよそそこへ来ている保険代理店は事業主や建築会社、販売会社等と関連があるもしくはグループ会社の代理店が来て火災保険を案内しています。
保険料も団体割引があったりとお得な場合が多いですが、それ以上に事故対応がスムーズであるという事です。
例えば同じ関連(グループ)会社が管理会社と保険代理店をしていれば、大抵は共有部分の火災保険も関連(グループ)代理店が契約をしているところが殆どです。
共有部分と入居者の専有部の火災保険の代理店が同じであれば、共有部と専有部どちらにも被害が出た事故が起こった場合、その代理店内でちゃんと保険対応出来るようにいろいろ調整をしてくれます。
もし、入居者が別の保険代理店に加入していれば、入居者はセ入部の火災保険に関しては自分で対応しなければなりません。その際に、原因が共有部の問題か専有部の問題かまだ判らない場合、自分が契約している専有部の保険会社からなかなか保険金が降りない場合も想定されます。
水漏れ事故の場合は特にこのケースが多いのではないでしょうか。そんな場合に、共有部と同じ代理店で専有部の火災保険を契約していれば、どうすれば復旧、問題解決出来るのかを、一つの窓口で済ますことが出来ます。
管理会社も関連(グループ)会社であれば、保険代理店、保険会社と情報を共有し問題解決の向けて協力してもらえます。
最終的に保険会社を選ぶのは契約者です。
親族が、もしくは本人が保険会社に努めている。保険代理店をしている。会社が保険代理店をしている。知人に保険代理店がいる。会社の付き合い先がある。融資先の銀行から案内されている。少しでも安い保険に加入したい。
他の保険会社に加入する場合は色々な理由があります。しかし、同じ保険の内容であれば、保険料は目を見張るほどの差はありません。
勿論、付き合いなどでどうしようもない場合もあるとは思いますが、関連(グループ)会社のメリットは認識しておくべきだと思いますし、そのメリットも含め他社比較をする際に相談したほうが良いでしょう。
中には関連(グループ)会社で貼ったほうが良いと言ってくれる代理店の人も時々耳にします。恐らく、事故対応の難しさを知っているからかもしれません。
ただ、全ての分譲マンションが関連(グループ)会社で管理や保険を行っているわけではありませんし、管理組合が総会で保険会社や保険代理店を変更することもあります。
しかし、マンションの購入段階や入居説明会で関連(グループ)会社のメリットを確認しておく事は、安心してマンションで長く住んでいく中で必要なことではないかと思います。