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電線盗難され祭りのライトアップが中止に 保険で対策も検討必要では?

神奈川県平塚市の渋田川で、4月1日から開催される予定だった夜桜のライトアップの証明用の電線が盗まれた為、中止になりました。

2000年から毎年4月初めに「桜まつり」を開き、9年前から5日間のライトアップを実施してきました。

 

それが、今年は電線が盗まれたことにより、ライトアップ用の電線と整備に使う草刈り機16台が盗難にあっていたことが発覚。平塚署は転売目的での盗難事件として調べています。しかし、準備期間が無いため、今年のライトアップは中止せざるを得なくなりました。盗まれた電線は2400mにもなるようです。

 

 

祭り実行委員長は、がっかりを通り越して情けない。管理法などを見直し来年は再開したいとしてます。

 

このように電線を盗まれる事件は毎年絶えません。

 

これは電線が高価でリサイクル業者などに転売されるからです。

 

近年は、人気のない山中や空き地に設置されたソーラーパネルに設置されている電線がよく狙われています。

 

中には重さ7トンもの送電線や長さ4キロもの送電線が盗まれるケースもあり、一件の被害で1000万円にもなるケースも。この規模になると、組織的な盗難グループの犯行が濃厚。電線は見た目以上に重く、持ち運びや移動による自動車など一人で犯行を行うのは難しいからです。

 

滋賀県では、昨年11件ものソーラーパネルの送電線が盗難に遭う事件がありました。被害額も3500万円にも上るそうです

 

金属リサイクルの業界団体などによると、メガソーラーなどに使われる送電線は動の割合が100%に近く、価値が高いとのこと。

 

送電線という目的の為に品質が高いうえに、ほぼ野ざらし状態の電線。盗難グループにとっては良いカモなのかもしれません。

 

では、保険をかけてみれば?ということになるのですが、まず、この電線にどのよな保険をかけられるのか、という事になります。

 

倉庫に置かれた電線だと『動産総合保険』の対象になります。補償の内容は「火災・落雷、破裂、爆発、風災、盗難」などの被害です。動産総合保険はその名の通り、「動かせるもの・脱着により移動できるもの」が保険の対象になります。

 

太陽光発電ソーラーパネルなどは、「火災保険」か「動産総合保険」の2つが考えられます。

 

分類方法は、設備携帯で、土地に定着していて動かせないものは「火災保険」、、移動が容易で脱着可能なものは動産総合保険で加入するのが一般的です。

 

「火災保険」で加入する場合は、盗難損害を保証に入れておかないと、保険料だけを見て安い補償にしてしまうと、本当に欲しい補償を受けられなくなります。

 

判断が難しい時や、補償内容を理解したい場合は代理店か保険会社に相談するのが一番でしょう。

 

ちなみにここで言う「火災保険」は企業系の火災保険で、東京海上日動の商品だと「企業総合保険」という商品にあたります。

 

特に、電線の盗難を目的とした「動産総合保険」は引き受けてくれない保険会社もあります。と言いますか、殆どが引き受けてくれません。設置状況や警備体制にもよりますが、リスクが非常に高いからです。

 

その上、保険料も高価になり、費用対効果を十分に考える必要があります。

 

とは言え、電線の盗難損害は非常に多い。私もこの5年間で、屋外設備に取り付けていた電線が盗まれる事故が3度ありました。損害も合計で約100万円。私の担当以外のお客様でも、昨年だけで2件ありました(同じ契約者)。

この契約者は、建設工事保険の契約者で、建物の工事中の電線をごっそり持って行かれたそうです。被害額も70万円にもなりました。

 

ソーラーパネルの送電線ほど純度が高い電線ではありませんが、それでも銅が高値で取引されている為でしょう、電線の盗難事件が相次いでいます。

 

先にも書きましたが、電線の盗難に対し保険を検討するなら、設置場所や保管状態、警備状態によって引受の可否や、保険の種類が違いますので保険会社に問い合わせてみましょう。

 

それにしても、電線の盗難事件はもう10数年以上前から多発しているにも関わらず、なかなか十分な対策が出来ていないもの。今回の神奈川県のケースも、まさか盗まれるとは思っていなかったのかもしれませんが、盗む側の視点から考えれば少し保管状態も甘かったのかもしれませんね。